パイプメモ: Barling's Pre-Trans Bent2010/12/13


PreTrans Barling's Bent
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Barling Bent 背面
寸法諸元: 
ボウル高さ50mm,外径max32mm,内径20mm, 深さ42mm
全長105mm
全重量:40 gr.(ブライヤー 32g,マウスピース 8g)

BarlingBent ホットスタンプ
刻 印
シャンク左面;BARLING'S MAKE YEOLDEWOOD   T.V.F.
    右面;MADE IN ENGLAND    EXEL
マウスピース; -
                 

備 考
購入先の店主(FIP)によれば,
このシェイプは”Hungarian bent”で,製造は1950年代だろうとのこと.
ナチュラルステインですが,照明(卓上蛍光灯)の関係で,色調が狂っています.
クロスカットで正面と背面に細かいバーズアイが見えますが,もう一歩と云うところ.
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-余談-

部屋の腰板に使われている杉板(日本産)の模様を写しました.
杉板の鳥眼
木材の教科書(*)には,
もく (杢) figure>とは,細胞や組織の特異な配列あるいは異常な
配列により,材面に現れた工芸的価値のある模様をいう・・・感覚的に
命名されたものが多く,泡もく,鳥眼もく,瘤もく,縞もくなどがある。とあります.

上の例は,模様の成因が<枝の付け根の横断面>に由来します.
私の棲む地方では,これを<フシ(節)>と呼んでいます.
枝の横断面なので,<目玉の中>には成長輪が見えます.

材木屋さんは,この模様を<鳥眼>と呼んでいるかと思います.
日本語の<鳥眼>は英語では<birds'-eye>でしょうが
以前に頂いたoldbriarsさんのご意見のように,植物組織も,木材として見ても
ブライアーの<バーズアイ>は,材木用語の<鳥眼>とは<別物>だと思います.
一方、ブライアー材の模様だけに注目して,木材ことばを使うとすれば
<鳥眼もく>よりも,<泡もく>の方が現物のニュアンスをよく伝えると思います.
バブルでは響きがよくないし,また<泡もく>の見本を見たこともありませんが(笑)

上の化粧板,<秋田杉>だそうですが
<枝打ちされず放置された間伐材>としか見えません(笑)
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(*)古野毅・澤辺攻(1994):木材科学講座2-組織と材質.p36-38,海青社.