予想外のこと2016/04/24

第1話: 続 ” 最後のパイプ " 
続々番に予想していましたが、まさか今日とは。おかげで予定原稿を書き直す羽目に。
小包郵便
落札は4月17日(発送元:ドイツ)。落札5秒前の横槍により赤札付小包に変化。


第2話: 褐色のバージニア葉があった!
タバコ葉の種類が気に掛っていたころに、解説本やネット記事をいくつか読みました。当時はどの様に理解したか思い出せませんが、ごく最近では『バージニア種は黄色でバーレー種は褐色』、『乾燥させて出荷するときの葉色は、栽培品種の特性である』と思い込んでいました。
 それでつい先日、煙草サンプルを購入した時に、<(暗)褐色のバージニア>を見てビックリ。<バーレイよりはるかに濃い褐色バージニア種>があるではないか。
バージニアとバーレー
#01 左下:バージニア(Flue cured)
#02 左上:バージニア(Steamed)
#03 右上:バージニア(Air cured)
#04 右下:バーレー(書いてありませんがAir cured)
現物を観察すると、#01は確かに黄色が優っています。#02と#03はどちらも黄褐色です。バーレーの方が多少茶色っぽいですが、微差なので逆関係になるサンプルもあるかもしれません。#04は暗褐色で黄色味は残っていません。

 <煙草の色は乾燥法によって変わる>ということは、『たばこ雑学教室』*の”黄色種とバーレー種で葉たばこの色が違うのはなぜ”というところを読んで理解した積りでしたが、すっかり忘れていました。*www.hatabakotda.or.jp/ (日本葉たばこ技術開発境界のホームページの中にある) 
 葉タバコの収穫の仕方とキュアリング法については、最近では、”西日本たばこ耕作組合”のウエブサイト(//ntabako.sakura.ne.jp/index.html)が詳しいです。
 
 タバコという植物の紅葉は、緑色が淡くなりやがて黄変、最終的には褐色へと進みます。バージニア煙草が黄色なのは、摘み取った適熟葉が黄変した時点でキュアリング法を変え、<黄色時の葉の化学的な状態を固定>させるから-ということだそうです。キュアリング過程のある状態を、生化学的に固定させる目的の脱水乾燥を特にDrying とも呼ぶようです。ある栽培品種は黄変させた状態で煙草に加工すると旨い煙草を作れるが、別の品種は褐色が現れるまでキュアリングを進めた方が良い煙草ができる-という経験則の下に、人為的に枯れ葉色を調整している-が真相。

 ごく最近、コモイがタバコを販売していることを知り、買ってみました。
No.4とNo.7のどこが違うんだ! 普段は葉の種類や組み合わせについては無関心ですが、何気なく商品説明を読み比べました。
コモイの煙草
No.4=mature Virginias vs No.7=ripe Virginias  同じか違うか?

 先には<農家の乾燥室>での用語例を挙げましたが、上の缶ラベルの文言は<製造工場>の中か、<販売会社>内での用語だと思います。同一単語であっても使われる場所によって意味が変化している可能性があるので、真相はこの宣伝文を書いた人に尋ねるのが一番確かで早道ですね。
 
 身の回りを見渡すと、赤いカエデと黄色いイチョウの関係のように、<葉色は種の特性>と思い込みやすい景色がいくらでもあります。そんな環境でのんびり暮らしている間に、浅薄な理解が黄昏てしまったようです。
 しかしやっぱり煙草を喫っている時には、何も考えたくないですね。