洪水とダム#04 - 笠置ダム2018/07/22

平成30年7月7日 ー 今日は七夕、笠置ダム。
笠置ダム
武並橋から木曽川下流
ここは河合集落の最下流付近。中野方川の合流点から約1km下った武並橋から下流。
 左から張り出している山体の向こうに谷が出ている。その谷伝いに峠を越え、土岐川支流の藤川伝いに下ってゆくと・・・やがて国鉄中央線武並に至る。この間、約10km。笠置水力の計画当初(大正13年~昭和3年頃)には、資材搬入ルートとして、武並駅から藤を通り、木曽川に下るルートが検討されていた(『流れとともに』)。

現在の武並橋(国道418号)から笠置ダムまでは3.5km。
笠置ダム貯水池
笠置ダム貯水池の湖面は、濁りを除けば普段通り穏やかですが…

笠置ダムの右岸袖
右岸の袖に廻ると、予想通り。

笠置ダムの右岸下流域
この時点の放流量は、丸山ダムの流入量が参考になるかと思います。

濁流ばかりでは飽きるので、本来の、清流木曽川を下に置きます。
秋の笠置ダムと木曽川(2017年11月);
笠置ダムから上流の木曽川
ゲート2門から放流している。
参考値:撮影時前後の丸山ダム放流量は190㎥/s。
(なお流入量は欠測だが、当日9時から21時の貯水率は81.4~81.5%で一定している)
先行雨量22日17時~23日09時:連続雨量28.3mm(流域の平均時間雨量の累積値)
                 *川の防災情報・水文水質データベースによる

晩秋の笠置ダム
先行雨量が30mm(17時間)くらいでは、この辺は濁らないようです。

参考:笠置岩浪の佇まい(かつては岐阜県加茂郡飯地村字岩波)
大正13年冬、ここの某氏宅に測量事務所を置き、笠置水力の調査が始められた。
笠置町岩浪

左岸斜面に対岸を展望できる場所は殆ど無いに等しい。
高度差150~200mの急斜面のガラ場昇降を厭わなければ、適当な谷を選んで、木曽川縁りの岸壁上部まで下ると、展望が開ける筈。しかしそれが可能なのは、カモシカ並みの脚の持ち主に限られそうです。
最寄りの警察署に、登山届を出してから出発するのが良さそうです。
2017年1月笠置ダム
注:この展望は、川面から150mくらいの高さで、200mm位(換算)の望遠レンズ越しです。肉眼では『ダムがあるなぁ~』。なお植林地内の杣道は此処まではシッカリしているが、先の谷筋で流れて消える。谷を越せば、道が残っていそう・・・    

秋の丸山ダムと木曽川(2017年11月)
秋の丸山ダム
ダムの前庭が干上がりそうです。川の防災情報によると撮影時の放流量は約90㎥/s。
この値は下流の丸山発電所が取水して放流している容量と思われます。ほぼ同時刻の貯水池の様子は下写真のとおりで、貯水率は78%です。
空きの丸山ダム貯水池

下写真は、丸山発電所とその前を流れる木曽川の様子です(撮影は2017年1月)。
撮影時は放流量0、つまり一時的に取水停止中だったようです。
関電丸山発電所

冬の蘇水峡
 水面が波打っていないの『変だ』と思いましたが、データベースを調べてみて納得した次第。放流量0㎥/s時のダムに遭遇する確率はどのくらいでしょうか?   (続)