洪水とダム#03 - 主に中野方ダム ― 2018/07/20
7月20日 セミさへも鳴かず飛ばずに逝きにける
平成30年7月7日 ー 今日は七夕。木曽川わたって笠置ダムへ。
全体行程はまず丸山。そのまま右岸山中を経て中野方(なかのほう)に至り、笠置町河合に下る。そこで木曽川を下流へ右岸を伝えば笠置ダムに到達。時間に余裕あらば、折り返し大井に遡る-あくまで予定。
新丸山ダムの建設現場が被害を受けたようです。
*四国地方建設局・野村ダムが今回流した最大放流量はこれの3割増くらいか?
流入・放流量は川の”防災情報”から転記。
https://www.river.go.jp/kawabou/ipTopGaikyo.do
恵那市中野方町
中野方ダム;位置を#01記事の冒頭写真に追加しました。
この付近には、”棚田百選”の田んぼがあるらしい(2018年夏、今回の知見)
中野方ダムを知るためには、一度はココから展望するとよい(2017年冬の感想)
川伝いに遡ると、『なんだ、水溜め砂防ダムかぁ~』(2016年秋、最初の印象)
白い帯は水の流れ。水の色がきれい。この地域では強い雨が無かったようです。
水の出口に操作ゲートは無く、水の都合で勝手に出たり、出なかったり・・・その辺の事情は、ダム管理棟よこの記念碑の脇にある案内板(岐阜県恵那土木事務所)で概要が読み取れる。ご参考までに、必要部分を写し取り、少し補足して下に置きます。
ダム下方の建物の横、水路の壁に2条の水流が見える。そこがたぶん、”流水の~維持”目的の放流口で、水道用の配管は地下に埋められていることでしょう-見えません。
下は中野方ダムの貯水池。
ここで、二日前の丸山ダムで見たことを思い起こせば;
計画高水流量とは⇒ ダム湖に流れ込む最大流入量 (想定流量曲線のピーク値)
洪水調節流量とは⇒ ダム湖に貯め込む水量 (想定流量曲線に描いた横破線の上部分)
何故貯めるか ⇒ 下流で水かさが増して水害が発生しない量を流したい。
結果的に、ダム湖に水が勝手に、一時的に、貯まる。
計画では、43-25=18立米/毎秒が 常用+非常用洪水吐から越流する最大値になる。
ダム地点直下流での流量が、18立米/毎秒以下であれば、下流域に水害は発生しない=ダム下流の基準点で想定した水位以下の水が流れる=この内容がこの流域治水の骨子。
このダムのように、非常用洪水吐をゲートレス(俗に坊主堰堤)で作れば、大きな放流は自然越流であって、人為操作を加えようがないことは幼児でも分かるので、後々に『操作手違い』を勘繰られなくて済む。このことはゲートレスダムの付加価値ですね。
中野方川を下ると、笠置町河合で木曽川に合流します。
合流点付近で中野方川右岸に、平坦面(たぶん段丘)があり、大きな集落があります。
笠置ダムの建設時には、ここを根拠地としたようです。右岸沿いに一本道を下れば、迷うことなくダムに着きますが、その道中には、流れと「流れともに」が必携。
(続)
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