『濃尾地震と根尾谷断層』-地下観察館の案内- を読む(上)2012/11/20

11月14日(水曜仏滅)終日曇天;一時陽が射すも雷雨が来たり,いよいよ冬の始まり?

 ブログのタイトルは,”地震断層観察館(岐阜・本巣市)”で買った解説書(写真1).
受付でこの冊子を立ち見した時に,明治に撮影された写真が幾つか眼にとまり,”この本は良い”直感して購入.しかし直後から行方不明状態・・・.
 数日前にはずみで出現.”活断層が世間のゴク一部の関心を集めている間に”,一度は眼を通してみよう・・・
冊子の表紙
      写真1 観察館で頒布している解説書(A4判,32頁,1,000円)
 奥付によると,平成4年(1992)第1刷りが刊行されて以後,6,9,12,15,17年第6刷りまでは順調に売れてきたようですが,今年は早や平成24年,来館者数が減少傾向にあるのか?
 それはさておき,『・・・を読む』には<いろいろな読み方>があります.今回は,ある断層がどのような観事実をよりどころにして,『これは活断層だ!』と認識されるのか?日本で活断層の代表格である根尾谷断層を例に,観察の着眼点を学修する-という試みです
         *
 第Ⅰ章は”1.濃尾地震の被害と深度分布”で始まる.ここは事実の記述でもあり,とくに疑問は湧きません.次の2節は”濃尾地震の震源:根尾谷断層”とあります.1~10行の点検を省略して,11行目に移ると,『活断層』という活字が初めて登場します.そのまま引用します; 『とくに、地形や地層の中に残されている新しい断層を活断層とよんでいる』.この説明(定義)だけに注目すると,明治年間に地面がズレたことが史実として伝えられているので,<実際に観察しなくても>活断層だと正しく判断できそうです.             
        *
11月20日(火曜・仏滅)-小春日和,初冬に露地トマトをその場でかじる-締っていて旨い!

 単に<新しい断層>だけでは頼りないので,この冊子が刊行された当時の文献にあたってみる.
 ”[新編]日本の活断層-分布図と資料”(活断層研究会編,東大出版会,1991)の,第2章<2.2活断層の定義>の冒頭は,次のような書き出しで始まっている; 『一般に,最近の地質時代にくりかえし活動し,将来も活動することが推定される断層を,活断層という.』.
 定義文をキーワード(フレーズ)に分解すると,<最近の地質時代>,<くりかえし活動>,<将来も(注・<将来の地質時代>とは書いてない),<活動することが推定される>など・・・少なくとも四つが眼にとまる(細かく読めばもっと多くなりそうです)
 この<最近の地質時代>は2.2節でさらに,『本書では,地質時代の区切りである第四紀,つまり約200万年前から現在の間に,動いたとみなされる断層を,活断層として扱った.』と書かれている.それでトレンチで実際に断層を観察する時には,第四紀の地層が切断されてズラされているかどうか,あるいは地層のズレははっきりしなくても断層(面)が第四紀層の中に延びているかどうか-といったことが観察ポイントになると考えられます.      
-続