パイプメモ: Barling's Saddle Billiard2010/10/13


Barling's Guinea Grain
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Barling's Guinea Grain三面図
寸法諸元:
ボウル高さ40mm,外径max42mm,内径21mm, 深さ35mm,
全長140mm.(シャンク部35mm,マウスピース長68mm),
全重量:37gr. (ブライヤー31g,マウスピース6g)

Barling's Guinea Grain刻印
刻 印:
シャンク左面(左2葉);Barling's GUINEA GRAIN RE** 
                     ( note * :CL に見えますが,多分REGD)
マウスピース上面; 右上のとおり
マウスピース下面; REGD (D_underbar),754068
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備  考:                    
 サドルビットはあまり好みではありません.
 しかしこのパイプのボウルの場合には,<ペンシルシャンク+サドルビット>
 以外の組合せは想像できません, と云うほどに抵抗感がなくなりました.
 この丈が低く肉厚のボールを見ると,いつも”火ばち”を連想します.
 入手先(F.I.P)の店主氏は "Pot"と呼んでいました.
 製作年代は戦前,1930年代半ばだろうとのこと. 
   刻印はGuinea Grain ですが ボウルの右半面の模様はモヤモヤ(笑)で,
 木目に見るべきところはありません.   
 小振りですが,ボウルの肉が厚い分だけ,くわえた時のバランスは良いとは云え
 ません.手で持っている時間の方が長くなる.味は可もなく不可もなし.
                
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参考までに:
   上の備考で,<木目(もくめ)>と書きました.私は普段から,このことばを使って
   います.
   木材の学術用語を調べてみると,次のように解説されています.
   出典:古野毅・澤辺攻編(2007/第7刷)木材科学講座2 組織と材質.p189用語解説     出版は海青社

もく(杢)
 材面に現れた細胞や組織の特異・異常配列などにもとづく装飾的価値のある模様。
   交錯木理の柾目面に認められる縦方向の濃淡の帯状模様(リボンもく),波状木理に
   由来する横方向の縞状および帯状模様(バイオリンもく),板目面に見られる泡状模
   様(泡もく),板目面で鳥の眼のような小さい円環模様(鳥眼もく),さらに広放射組
 織が柾目面に現わす虎の斑紋状の模様(虎斑(銀もく))などがある.いずれも材面の
 模様より連想して,感覚的に名称が付けられたものが多く,賞用される.

木理(もくり)
 木材を肉眼で見た場合,材面に現れた構成細胞や組織,年輪などの配列・配向の状
 態をいう

もくめ木目>は 木材学では使われていませんね(笑); 用語解説にはない.
 広辞苑では もくり【木理】 木目(もくめ)に同じ (第三版)

 なお,引用書の本文第5節は『木理,はだ目,もく(杢)』となっていて
 3つの用語がもう少し詳しく解説されています.
 英訳は, 木理=grain,  はだ目=texture, 杢=figure としてあります.
 また通直木理=straight grain,交走木理=cross grain ・・・などなどの解説があ
 ります.     とりあえず以上.