文集　ブリエール 　--- 　”bruyère_acta”　by ignis

1月11日水曜日 晴れ

　息抜きに、HD録画しておいた正月特番を覗く。NHKBS３で2日夜に放映されたヒマラヤ番組です。
　作年一年間は、D地上波もBSも殆ど見ず、AXNのアガサ・クリスティーおんりーでしたが、ヒマラヤと云う文字に惹かれ・・・つい、魔がさした。
　案の定・・・河原に転がっている石を見せるとは！　は許すとしても、ガーネットを探して道路から谷をアップザイレンで降りるに至っては・・・愚の骨頂。谷の両岸に露出している地層(岩石)の縞模様は殆ど垂直ですヨ。『谷底めがけて降りる前に、道路で足元を探せば、見つかるだろうに・・』小学生でもこのように予想するだろう。
　近年の地学啓蒙番組は、視聴者を小ばかにした作りモノばかり。何でもかんでも”神秘の雰囲気”で包む傾向が強い。民放のビックリ番組風に構成されて、科学とは真逆の視線で作られている－不快なので、あそこから先は見ないで、即消去。
　気分直しに、昨年末に購入しておいた『佐久間ダム建設記録-第二部』のDVDを見ながら、『見学の友－佐久間ダムの全貌』と云う冊子を読んだ。

　大宅壮一がテレビ番組を指して『一億総白痴化』と喝破してから久しい。DVDの元の映画は1956年製作、小冊子は1957年発行。テレビが普及する以前のモノは良い。どちらも出来が違う。聴衆、読み手に不必要に媚びない制作態度が新鮮で好感がもてる－今や、そう感じる時代になってしまった。今年もやっぱりAXN三昧だな。